平成4年のHONDA BF8A船外機の修理です。
皆様、ご機嫌はいかがでしょうか?
昨日は2017フィッシングショー大阪に行ってきました。
昨年までもそうだったのですが、今年はもっと
「写真撮影禁止」が徹底していたので、
写真ネタはありませんが、
キサカさんや本多電子さんやジョイクラフトさんや
アキレスさんやBMOさんや・・・見学してきました。
どこも新商品がでていて、見ていて有意義でしたよ。
特にHONDEXさんの試作品の9インチ・・・
そうそう、途中で一緒になった、乗合船アルバイトで
たまに私もボートの回航を手伝ってもらうK君は
大好きなガンクラフトブースで
「巨大ジョインテッドクロー」を持ち上げている写真や
レジェンドスタッフと記念写真を撮ってもらったとのことで
写メを見せてくれました。
業者の立場を忘れて興奮していましたよ。
あと、お勧めは海上保安庁さんのブースです。
ご存知の方も多いかもしれませんが、
MICS情報が地図上でスマホで詳しく見れるように
なっていて、資料をいただけます。
私の知らない間に風力計測の地点の表示も増えていて
リアルタイムで全国の海沿いの風速やその他の
航海上の重要な情報を知ることができます。
まだ利用されていない人は、
ぜひ五管(第五管区海上保安本部)さんブースへGO!
さて、先日懐かしいBF8Aが点検に入ってきました。
平成4年の製造です。
前の会社のとき、売った記憶があります。
調べたら、1990年~1999年に販売していた
BF8AMのようですね。
このBF8Aは初登場が1987年のBF8AHで、
さらにその前身?になった7.5馬力のBF7.5(BF75A)の
登場は1977年です・・・
当然、HONDAですからずっと4ストロークです。
オーナー様は〇〇ーオー〇〇ョ〇で落札したあと、
その〇者さんまで引き取りに行かれた様子です。
「エンジンは掛かると聞いています」とのことです。
(確認しましたが、ジャンク表示は無しとのこと)
HONDAのエンジンにマーキュリーの燃料タンク?
右がマーキュリーのコネクターです。
左は当社に在庫が1個あった、アルミ製の
昔のホンダ船外機の正式なコネクターです。
(メーカーもまだ在庫あります・・・2/8訂正)
つなぎ口の径がぜんぜん違います・・・・・
プラグキャップは先端のゴムが無くて、
2番の方は内部が破損していて、うまくプラグに
差込できません・・・・
クランプハンドル片方がなし・・・
キャブを点検・・・少し狂っていたので調整。
さあ、エンジンを掛けようと・・・
一応プロですから、最低3回、最悪でも10回リコイルすれば
エンジンを掛ける自信がありますが、
全く「掛かる気」がしません!!
火花は飛んでいて、キャブまで燃料は来ています。
これでは見積もできないので、仕方なくキャブレターの
分解修理に入ります。
(ほんまにエンジンかかってたん?)
分解すると・・内部は大変きれいで、
まるで誰かが掃除をした直後のように・・・
でも、大切なところは、念のためきっちり掃除をしていきます。
最悪なことに・・・メインノズルが塩噛みかなにかで
全然外れません・・内部のきれいさと対照的な状況で
違和感を感じます。
左、このエンジンのキャブレターです。
右、某メーカー様の2馬力又は3.5馬力のキャブレターです。
このエンジンのオーナーさまに見せたら、驚かれて
いましたよ。
キャブを再度組み立てたあと、スパークプラグをはずして
いろいろエンジンを掛け易くしたあと、何度もリコイルして
やっとエンジンが掛かりました。
さすがHONDAです。
一旦掛かると、クランク周りからの異音などは聞こえません。
25年経っても動いて異音無しとはあきれた耐久性です。
店の前をたまたま通りかかった人が
煙たそうに通り過ぎて行きます。
但し、一旦止まるとまたプラグをはずしてゴニョゴニョ
しないと再始動できません。
「毎回海上でゴニョゴニョは無理やなぁ~」
検水口からは水ではなく、煙が勢いよく噴出しています。
新品のエンジンオイルを入れたすぐとはいえ、
水が上がっていないので、大急ぎでエンジンの調子を診ます。
(診ないと見積できませんし)
エキゾーストマニホールドの下側から
かすかに煙が這い登ってきているようです。
隔壁部で上下の部屋を遮断しているプレートの
ゴムがオーバーヒートによる排気管の過熱で
溶けて、遮断不可能になっているのか?
遮断不能で排気が上に上がってくると、
エンジンカウル内に排気が充満し、
エンジンが一酸化炭素中毒になって
窒息死します。
(エンジンカウルをはずしたままなら、走れますが・・・)
「ヤバイ」
約1~2分の試運転で
(バケツに水を張って運転していますが、吸い上げないので)
温度90度を超えたため、急いでエンジンを止めます。
その後余熱で105度まで温度が上昇しました。
安心して海上ですぐにエンジンが掛かるようにするには
少々掛かりそうです。
オーナー様に再度ご来店をしていただき、
修理GOのご返事をいただきましたので
これから分解に入ります。
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