2016年最後の整備はHONDA BF130A2で、納めたんですぅ~
皆様、ご機嫌はいかがでしょうか?
本日は年末のご挨拶に某マリーナ様へ行ったら
「これもって帰って」と
大根を大量にもらってしまったワタクシです。
Nさん、ありがとうございます。
しばらく大好物の大根おろし三昧できますわ。
さて、昨日はボート販売業者様のご依頼で、買取した中古艇の
エンジンのBF130A2の整備をしました。
この業者様は再販前に、完璧に整備をされます。
ダメではないのですが、マーキュリーのタブワッシャで
プロペラナットの緩みを止めています。
シャフトに穴が開いているのなら、割りピンを使いましょう。
10年以上点検をしてもらってなかったサーモスタット。
寿命を迎えて、鬼籍に入られていました。
水温をコントロールしてもらってなかったBF130A2君、
寒くて、凍えそうで、
いつもより大量にガソリンを炊いていたんですね。
売り物をつい使ってしまったマッチ売りの少女のように・・・
右から左の販売をすると、前のオーナーからの負の遺産は
次のオーナーにバトンタッチされます。
今回の依頼業者様に感謝です。
サーモスタットの交換時は絶対にパッキンも交換です。
水が漏れて、電装パーツが壊れて、
さらに吸気口から海水を吸い込んで・・・
「水メタノール噴射」とは違いますから~
(「水メタ・・」わからない人スルーしてください。
又はWikiして下さい・・ミリオタのネタです。)
さすがに今回のエンジンは年式が古いので、タイミングベルトの交換を
お勧めしました。
一瞬でOKがでましたよ。さすがRマリンのE社長!
個人的な意見ですが、HONDA船外機の中でタイミングベルトの交換が
一番難しいのがBF130Aです。
次がBF225Aですね。
そういえば先日、初めての方からBF225Aで
タイミングベルトをいったんはずして再装着した後
エンジンの調子が悪くなっちゃった?と電話ありましたが、
まだそのままかな?
交換は、はずした位置のまま付ければいいのですが、
一旦合わせ位置を狂わせるとBF130Aは
スタートラインに戻るのがめんどくさいです。
あと、でたらめ作業すると上昇したピストンと下降中のバルブが
ゴッツンコします。(ハカイダーになります)
なので素人は作業厳禁です。
近くのプロショップに依頼してください。
そう、ミスしたらエンジン掛けた途端ぶっ壊れますので
集中力のある早めの時間に交換作業します。
クルマでいう10万キロのタイミングベルト交換ですわ。
「プラグ交換します?」
「当然」
中古艇再販の単価を抑えるため、エンジンオイル、ギヤオイル、
インペラしか交換させてもらえないケースもあるのですが、
Rマリンさんはいつも全部交換しろと、
「交換しなくていいでしょう?」
「いや、交換して!!」
こんな会社ですわ↓
「安心してください、換えてますよ」って。
スパークプラグの交換の時には、カジリ止めのグリスを
塗ってください。
今年の夏、緩まずネジ折れたって、
修理作業のご依頼がありました。
ベッドはずして・・・大変でしたよ。(¥)
低圧側燃料フィルターも定期交換しましょう。
このタイプは誰でも交換できますね。
高圧側燃料フィルターを全然交換されない人が多いです。
以前、中古艇を買って短時間で不調になったと
相談を受けたことがあります。
買ってすぐだと、逆に買ったお店に言わない場合が
ありますもんね。
友人のクルマの修理屋さんに修理してもらうとのことで
このパーツを送ったら、
直ったとお礼の手紙をもらったことがあります。
検水口の出が悪いので、チェックすると海水が乾いて結晶になり
固まっていました。
掃除します。
インペラーのボルトなどには整備の痕跡が有り、
グリスが塗布されていたので楽に作業できました。
ここをきっちり整備しているんですから、サーモスタットとか
他の部分がもったいなかったです。
水は上がっていて、羽根も無事でしたが、
「消耗部品は全部交換」とのことですので、
きっちり作業させていただきます。
ちなみにこのギヤケース(X)の装着は、すこしコツが必要です。
昔は他社製2~6馬力と同じくらい嫌いでした。
最近は心の目で見れる様になってきたのか、
3トライぐらいすれば奥の手使わずに
スルッと入るようになってきました。
でも修行は続きます。
インペラー交換のときは、ポンプケースのパッキンも
交換しましょう。
右が古いほう、押されてつぶれて幅広になっています。
これでは水密性が低下しますね。
最後に、なぜか8~60馬力以下用の短い方のオイルフィルターが
装着されていました。
ろ過流量が制限されると、ここを通過する
汲み上げられたエンジンオイルの量が減ったりするかも~
恐いではないですか。
ホンダのマリン用の正規部品ですし、交換日が書いてあるので
同業者くさい?においがします。
ダメですよ、間違えたら。
BF75A/D~BF250Aはもっと大きいオイルフィルターですね。
さて、その他エンジンオイルやギヤオイルの交換、
アノードの点検(このエンジンは陸上保管で程度抜群)
頭の錆びたボルトの交換、グリスアップ、タッチアップも
実施しました。
これで午前中が終わり、午後は船体側の作業を・・・
こっちはすごく苦戦しましたわ~。
2016年、工具を持つのは、このBF130A2で最後になりました。
整備納めが、気持ちのよい作業のご依頼で
気分良く2016年を終えることが出来ます。
最終日の明日は、大掃除をしたら終わりで~す。
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