皆様、ご機嫌はいかがでしょうか？

以前修理をさせていただいたお客様より、

「エンジンの調子は良いのだが15ｋｍ/ｈぐらいしか出ない」

とご相談を受けていました。

12ｆｔのアルミボートですが、ちょっと遅いですね。

修理のとき、少し痛んでいたプロペラはそのままにされたのですが、

後日、新品を買ってテストされました。

で、昨日お電話で報告をいただきまして、

「プロペラ変えただけで同条件で25ｋｍ/ｈ出た、

軽負荷（1人乗り）なら30ｋｍ出ました」

と丁寧な報告をいただきました。

お客様の声も弾んでおり、うれしい報告ですね。

私もサービス業なので、よっぽどではない限り

「このプロペラ絶対に交換しなさい」とは言えません。

でも、「変えたほうがいいですよ」と言った場合は、

本当にプロペラを変えたほうがいい場合がほとんどです。

問題ない方には何も言いません。

あと現在、事情で調子が悪いまま船外機を使い続けておられる

お客様がおられます。

すごく心配で、夢に出てきそうなほどです。

本当は船外機を休憩させていただきたい・・・

事情が解決するまで何事も無ければ良いのですが。

さて、先日のYAMAHA　F6Aの続きです。

部品が到着したので、作業に入ります。

インペラーは羽根が欠損していたので、交換。

上の写真でほんの少し無かった羽根の一部は

ここに居ました。

インテークに付いているアノードを交換しました。

古いほうが太っているの、わかりますか？

プラグ（取付ボルト）穴よりメタボになると、

交換出来なくなります。

今回も半分あきらめていたんですけど、うまくはずせました。

へたに作業して中に落とすと、バラバラにしなくては

取れなくなりますのでご注意ください。

今後も電気腐食を防止してくれることでしょう。

この防食亜鉛、￥103-です。

なんで交換しない人いるんだろう？？？

サーモスタット君の心はずっと前にあの世に行ってしまい、

亡き骸だけが残っていました。

修理にお持込になるまで、オーバークールだったと思います。

実際来た時の試運転でも、指でずっと触れるぐらいヌルかったです。

このF6Aに付いているサーモスタットは、

60℃で全開になるタイプです。

完成後の試運転での冷却温度の確認風景です。

ちゃんと60℃付近で管理してくれてます。

有難う、新しいサーモスタット君。

これも交換しないでずっと使っている方多いですね。

￥3,024-です。（2017年現在）

おそらく、オーバークールの影響を受けていたと

思われるので、スパークプラグも交換させて

いただきました。

スパークプラグの締め付け方ですが、

ま指先で締まるところまで締めて・・・

あとは箱に書いてある通りに締め付けてください。

緩すぎると、熱を持って壊れてしまうことがあります。

締めすぎると、ネジ穴を傷めることがあります。

慎重に、慎重に・・・

ここにはカラーが入っておらず、違うボルトがついていたので

この機会に正規の部品に戻しておきました。

おっと、燃料フィルターが塩らしきものが詰まって

通路が細くなっています。

修理前の試運転で調子がよかったので、見逃してました。

「これでは、キャブレターも心配や」

汚れてましたね。

きれいに清掃しました。

なんと、ポンピングすると、

燃料フィルターのつなぎ目からもガソリンが漏れています。

秘密の宝箱の中を物色します。

「あった！」

BF9.9Dのパーツがあったので、助かりました。

フィルター製造メーカーもホース径も同じです。

（大きさが少し大きくなったのですが・・）

ついでにフィルター保護のプロテクターも

付けておきましたよ。

ヤマハ船外機も工作精度が良いので、レンチを使わず

素手でもギリギリまでボルトが締められます。

ギヤオイルも入れて・・・

（写真がずれとる・・）

試運転して、無事作業完了いたしました。

バーチカルシャフトが巻き上げた水は、

F6Aはここから外に排出しているんですね。

勉強になります。

オーナー様、明日引き取りに来られる予定です。

長くがんばってね、F6A君。

今週の金曜はここを留守にいたします。

ご不便をおかけいたしますが、ご了承くださいませ～