HONDA BF150A4XCNと外人のケツを拭く?!
皆様、ご機嫌はいかがでしょうか?
今朝、TVを見ていたら、広島の三段峡と言うところの観光船が
映っていまして、なんと、HONDA BF2Dがセットされているでは
ないですか!
川くだりとか、観光船にもたくさん使われている
HONDA船外機、日本、いや世界各地で活躍しております。
やっぱり耐久性を見込まれて選択されたのかな?
お客さんが乗っているときに故障とかしたら、大変ですし・・・
琵琶湖の免許不要レンタルボートなんか、徐々に入れ替わって
今ではほとんどBF2Dしか見ないようになっていて・・・
耐久性なら誰にも負けませんよ!!
さて、とあるマリーナ様より、修理のご依頼で行ってきました。
カリフォルニア?ULTRA-LOW・・・?
そう、このBF150は、中古ボートと一緒に日本にUターン里帰りした
海外モデル君です。
さらに・・・
カウンターローテーションモデルです。
逆に回ります、プロペラ。
2基掛けのときに、片方に逆回転モデルをセットします。
で、この子のギヤの調子が悪くて、ガリガリガリ・・・
抜けてしまうとのことです。
アンダーカウルをはずします。
この辺が怪しいので分解しますが・・・・・
丁寧に各部/細部までグリスが縫ってあります。
やるな、外人。
たまにトラストさんがお世話をしていたような中古艇とか
整備すると、このように細かなメンテナンスにめぐり合うことが
あり、勉強になったりします。
予想していた部分にガタはありませんでした。
う~ん・・・
仕方が無いのでギヤケースをはずします。
HONDA船外機の中~大型モデルは、市販品の
板ラチェット14が使えます。
スピーディーです。
ニュートラルポジションで、シフトロッドが時計周りに
ずれています???
ギヤケースのせいではないようです。
あと、残すところ可能性があるところは1っ箇所・・・
でも、そこは絶対ずれるところではありません。
Tさんに電話して助言をいただきます。
やはり、可能性は低いが、そこがずれているしかないと・・・
でもそこの確認は、正攻法ならパワーユニットをはずさないと・・・
もしくは手探りで合わせるか・・・
「Hさんなら出来ますよ!」(笑)
「そんな、ぜったい無理、ムリ~」
電話を切って、ぶつぶつ言いながら再度分解を
開始します。
目をつぶって、心の目でギヤの噛み合わせを
手探りもあわせてずらしていきます。
「絶対むりやわ~無責任なこと言うわ~・・・あれ?」
なんか、しっくりいくところにはまったようです。
再再度組み立てていきます。
どうも、その、可能性がほとんどない部分がずれていたのが
確実になりました。
推測ですが、海外で細かく分解整備/グリスアップしたとき、
外人が誤って「スポッ」と抜いてしまって、間違えてギヤを
あわせてしまったような気がします。
やられた~外人!
ギヤケースのボルトのねじ込みは、ギリギリまで
工具無で手で入っていきます。
1本目は重たいギヤケースを突き上げたまま片手で締めるので
いつも大助かりです。
HONDA船外機の組み立て/工作精度には、感心します。
プロペラシャフトには、たっぷりマリングリスを塗布します。
私はグリスAです。
マーキュリーのアンチコロージョングリスも良いです。
ペラナットのピンが折れたので、新品に交換します。
私でも予備のピンを持ち歩いています。
折れたピンを再度使って、バックに入れたらプロペラが
「ハイ、サヨウナラ~」では済みません。
最悪漂流です。
さて、試運転です。
バッチリ直りました。
あまりにうまくいったので、ギヤケース内部の確認は、
もう少し様子を見てからにするとのことです。
確かに・・・・どうしても分解/確認しないといけないような、
状況ではなくなりました。
ガラガタガタも一切言わず、仕事が減ったのは残念ですが、
気持ちよくスパッと直ったので試運転では口数が増えて、
ルンルン試運転です。
「請求はきっちり満額して下さい」
マリーナさんも気分が良いようです。
おい、誰か知らんけど、前にこのボートの担当してた外人!
ケツ拭かせやがって!!
今度○○○行くことがあったら、ビールぐらいおごれ~?!
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