HONDA BF2DXの組立
皆様ご機嫌はいかがでしょうか。
旧知のボートオーナー様より、係留保管に変更
したことによりトレーラー型船台が不要になったので
どなたかにお譲りしたい(有償)とのご連絡を
いただきました。
専門の船台業者の製作とのことです。
もともと載っていたのは23ftぐらいのボートです。
大阪府南部においてあります。
車検&ナンバー取得は不可です。
駐艇場でご自身で上下架されるような方向きですね。
ご興味のある方はオーナー様に取り次ぎますので
メールなどでご連絡下さい。
質問やお取引は所有者と直接お願いします。
さて、エンジンオイル不足と思われる原因で
カムギヤが壊れていたBF2DXの部品が届きましたので、
修理を開始しました。
クランクケースを分解しましたので、
オイルシールを交換します。
これの交換をケチると、特に下側からエンジンオイルが漏れると
あとで地獄を見ることになります。
BF2Dのオイルシールは手でも入らないことは無いですが、
取り付けがゆがんだり、爪でリップを傷つけるといけないので
工具を使用して慎重に挿入します。
排気側のバルブとバルブシート部が荒れていたので
バルブコンパウンドを使用してこれからスリスリします。
その後、吸気側もスリスリしました。
ピストンはTOPにある△マークは吸気側に向けて取り付けます。
ピストン挿入工具を使用しなくても2ストのようにスコッと
入るので、楽です。
クランクシャフトのオイルシールのあたる近くが
錆びて荒れていたので、取り付け前に修正しました。
コンロッド大端部のボルトをトルクレンチで正確に締め付けます。
締め付けトルク6.0Nmです。
たまに電話で修理のことをたずねてこられるユーザー様が
居られますが、私も昼間は修理で作業中だったり、
来店された方と商談中だったり、何か仕事はしています。
お願いです、ご質問があればメールをご利用下さい。
よろしくお願いします。
ブローバイホースも折れ曲がっているため
交換させていただきました。
小さな部品ですが、非常に大切な部品です。
カムギヤの△とクランクシャフトのポンチマークを
あわせて取り付け、その後プッシュロッドと
ロッカーアームを取り付け、タペット調整します。
遠心クラッチステーの取り付けボルトもトルクレンチを使って
22.5Nmで締め付けます。
遠心クラッチは、回転向きの矢印が書いてある側が
見えるように取り付けます。
遠心クラッチステーもそうですが、フライホイールは
クランクシャフトのテーパー部に取り付けされています。
必ず接触部を脱脂してから取り付けします。
タペットカバーに薄く錆がありました。
たまたま、中古ですがマシな部品が1個あったので
サービスで交換しておきました。
タペットカバー取り付けには液体パッキンを使います。
Honda Accessの液体パッキン1216Eを使います。
レンガ色や黒や白は社外品でも売っていますが、
「いかにも修理したよ」と見えるのが嫌いなので・・・
防熱板も大昔(H10年当時)はステンレスではなかったのですね。
これも、昔に外して取っておいた中古が1個あったので
サービスしておきます。
配線は、上記のように通るのが正しいです。
エンジンオイルか必ず計量して入れます。
250mℓきっちり入れてください。
あと、オイルは消耗しますので、使用毎に窓で確認し
窓の半分より油面が低いときは補給してください。
試運転して微調整したら完成です。
来週はBF75DK0のオーナー様よりメンテナンスの
ご依頼があり、出かける予定があります。
購入時からちょこちょことお世話を
させていただいているエンジンです。
雨が降りませんように・・・
BF2DX修理ありがとうございました。
本日引き取りに行った者です。
ブログでのエンジン修理工程やメンテナンスの方法などきめ細やかなサービスありがとうございました。
ブログに自分のエンジンが載っていて、修理工程など見れたいへん安心できるお店でした。
私は京都南部地域に住んでおり、初めは滋賀にあるお店に修理依頼しようとしていましたが、こちらで大正解でした。
ものすごくエンジンの調子が悪かった理由が、よくわかりました。
おかげさまで快調になりました。
今後ともよろしくお願いします。
JUNさま、コメントありがとうございます。
ホンダ船外機取扱いのお店は、修理ができるお店がほとんどですので、滋賀県にある多くのお店も
同じように修理をしていただけます。メーカーホームページに載っていない「隠れた名店」も
多くありますので、何かの機会の時にはたずねていただけましたらご紹介いたします。
この度は修理のご依頼をいただきまして有難う御座いました。