HONDA BF20D3の整備と改造の続き
皆様、ご機嫌は如何でしょうか?
ワタクシは明日の定休日に、仕事をするかどうか
現在、悩み中です。
今月末は連休があり仕事する日が少ないので・・・
うっ、売り上げが減る?
修理上がりの「お引取り」の来店があれば開けようかな?
さて、現在進行形のBF20D君の改造と点検修理です。
消耗品交換と故障部位修理をしながら
XトランサムをLトランサムに改造しております。
ドレンボルトを緩めてエンジンオイルを抜きます。
マイナスドライバーの頭をドレンボルトに軽く叩き込んで、
手を放しても落ちないぐらい遊びが無い状況なら
ドライバーにモンキーをかけて回せばほとんど緩みます。
(どうすれば緩むのと質問されることが多いので・・・)
または絶対信頼できるプラスドライバーも有効です。
チルティングパイプが真っ赤に錆びていて
チルトアップするのが大変なくらい固着しているので
交換します。
すごく苦戦して、途中でY博士に電話してしまいました。
アドバイスをいただき、でも、これをはずすだけで
3時間ほど掛かってしまいました。
ウチハメーカー指定レートデ工賃計算シテイマスノデ
ワタシハ赤字デス(泣)
完全に壊れていたサーモスタットと溶けて体積の
少なくなった防食亜鉛を交換します。
カバーは「ソルトオフ」原液をスプレーして放置し、
こびりついた塩分を溶かします。
エンジン内部を水道水で水洗する接続部の逆支弁は
ゴムのパッキンが硬化していたら交換します。
パッキンの劣化は水漏れを誘発し、
運転中に漏れた水は電気部品を故障させたり、
キャブレターから吸い込まれたりしますので
要注意です。
この船外機は平成16年製造で、12年経っているので
こういったゴム部分は確認が必要な場合が多いですね。
同じようにサーモスタットの交換の時には
ゴムパッキンも必ず新品に交換してください。
ゴムは経年劣化(硬化)します。
高温にさらされると、なおさらだと思います。
サーモスタットは超熱々のお湯が通っていて
周りの部品は停止時と運転中の激しい温度差で
膨張と収縮を繰り返してお湯海水が浸透やすいのか、
取り付けているカバーのボルトは塩噛みし易いです。
強力な耐水グリスの塗布など、防塩対策をしないと
来年は緩まずボルトが折れて・・・・南無(泣)
この部分の私の最近の流行はヤマハグリースDの塗布です。
錆の発生しているボルトやステーは修理の再に
交換しておきます。
でないと、また次回の整備のときに困ります・・・
今回は修理/改造内容が多域にわたっていて高額なので
(でも、見積提出したら一発で「実施してください」と
男前のご返事をいただいたのです~)
奈良県の淡水湖で使って寿命を全うしたエンジンの
スクラップから部品取りして、
サービス(無償)で使いました。
このバッテリーコードを固定する金具も
今のうちに交換。
Xトランサム(左)とLトランサム(右)で
ウオーターポンプ下のベアリングハウジングの
高さが違います。
バーチカルシャフトが長くなるのでそれを受けるベアリングを上に
上げるためハウジングを高さの有るX専用のパーツにしているのでしょう。
ここまでするかHONDA船外機!!
耐久性が高いといわれますが、理由は使っている部品の品質だけではなく
設計思想にもあるのですね。
「あっ」
カップが少しずれているので、はずしてみると
ポンプケースが熱で溶けていました。
これも部品取りのを使ってサービスしますわ。
すっかり追いはぎされて部品が無くなった
淡水スクラップ機、
人の役に立ってよかったね。
もうすぐ完成です。
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