HONDA BF150A4のギヤケースの修理です。
皆様、ご機嫌はいかがでしょうか?
今朝はあちこちの業者様からお電話をいただき、
ハンズフリーは持っているのですが、それどころではないので
クルマを停めて対応を。
皆さん、船外機の在庫や納期の確認などです。
ゴールデンウィークに向けて、活発にご商談されているのですね、
がんばってください。
すると、私の横に覆面パトカーがよってきて、
窓から手でなんか合図しています。
「げっ、なんでなんで、ちゃんと停めてるやんっ!」
続いてクルマが入ってきました。
私ではなかったようです。
お気の毒です。
さて、お客様がギヤケースをはずして持ってこられた
BF150A4の修理の続きです。
バーチカルシャフト側から漏れていました。
10年ほど経つので、通常の磨耗でしょうか。
写真の茶色い2つの輪がオイルシールで、
今回磨耗していました。
良い機会なのでホルダーごと変えます。
このセットで約¥3,700-(税別)ぐらいです。
これでまたがんばれますね。
セット後、テストを実施します。
大丈夫ですね。
最終組立てに入ります。
細かなブツブツはありますが、10年間係留保管のわりには
電気腐食はほとんどありません。
定期的に早い頻度で防食亜鉛を替えていた甲斐があると
言うものです。
ここのガスケットは分解したら絶対交換です。
さて日付はかわって、現地にて最終セットです。
忘れる前にパソコ診断して、データーを
残しておきます。
何でも先の準備が大切です。
取付ボルトをきれいにします。
古いグリスをふき取り、新らしいグリスを
塗布します。
このスラスワッシャーとプロペラシャフトが
当る部分には強烈なトルクが掛かるので
毎年きっちりグリスを塗ります。
あと、当然スプライン部にもたっぷり耐水グリスを
塗ってください。
排気熱で無くなったり変質することもあります。
プロペラナットはきっちりトルクをかけて締めてください。
たまに手で締めただけでワリピンを入れてしまう人がいますが、
プロペラが前進/後進のたびに前後にスライドしていると
スライド量が0.5mmでも、ギヤケース内に海水を押し込んだり、
最悪の場合スラストワッシャが変形することもあるそうです。
あと、ペラにロープを巻いたお釣りでワリピンが取れて
プロペラ落とした人を見たこともあります。
まあこれは、レアケースでしょうけれども・・・
ここのグリスアップされるユーザー様、少ないですね。
(サービスの方はされるでしょう)
他社製のですが、首を振らなくなったのを修理したことあります。
すっごく大変でした。
点検終わって、陸上試運転しようとしたら、
どこからかオイルが漏れてきました。
オーナー様、オイルがにじむと気にしておられたのですが、
どうもこのことのようですね。
運転を取りやめ、オイルの漏れを探す作業に入ります。
左右のカウリングをはずし、オイルのあとをたどっていきます。
カバーの中はオイルでベトベトで、ウエスとパーツクリーナーで
時間をかけて掃除をします。
タペットカバーからオイルパンにエンジンオイルを戻す
リターンのホースの根元から滲んでいます。
ここは、屋根の上から下の部屋にポタポタエンジンオイルを
戻すだけなので、穴にホースが刺さっているだけです。
「ひょっとして」
エンジンオイルの量を見ると「ひゃぁ~」
レベルステックの上限位置より5cmぐらい上まで
エンジンオイルが入っています。
「最近エンジンオイルを交換したと言われていたわ」
このBF150A4のオイルの規定(最大)量は6.5リットルですが、
約2リットルほど抜いたら、滲んでこなくなりました。
たぶん8リットル以上入っていたと思われます。
「過ぎたるは及ばざるが如し」
昔の人はよく言ったものです。
発見→分解→掃除→検証→排出→組立で
約2時間掛かかってしまいました。
そうこうしているとオーナー様登場。
オイル漏れの件を報告すると、
「6.5リットルきっちりしか入れていない」とのことでした。
であれば、交換のときに完全に抜けていなかったのでしょう。
(吸引で排出とのことなので、可能性はありますね)
今度からは必ずレベスティックで確認していただくように
お願いしました。
最後は海上試運転で確認しまして、終了しました。
半日で終わるつもりだったのですが、
なんだかんだで15時ぐらいまで現地にいました。
まあ、海の傍らだし、たまにはいいか・・・・・・・
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