NISSAN BF115A2 XNとBF115A2 XCNの整備と警報の原因の追究をした。
皆様、ご機嫌は如何でしょうか?
私は先日、釣りに行って充電したので、元気になりました。
秋晴れの日の釣りって、いいですね。
さて、某有名マリーナ様よりご依頼があって、
出張修理に行って来ました。
船外機はBF115A2の2機掛けです。
原因の追究の試運転で1人では苦しいので
ベテランYマリンさんにも同行いただきました。
オーナー様、「警報がなってACG(充電)ランプが付いた」と、
片舷1機で帰港されたとのことで、
冷却系統メンテとその警報の原因追求のご依頼です。
まずサーモスタットですが、両舷(2機)とも、
寿命で死んでいました。南無~
左が新品、右が死亡した物、下にYマリンさんが
映ってしまっています。
「ACGランプ点灯と警報」ということなので、
ジェネレーターのベルトを確認。
あとで発電しているのも確認したので
他の警報ランプの点灯と見間違えたのかな?
ご依頼のインペラー周りの点検/交換も終わり、
右舷機の陸上試運転します。
「あれ~っ!」
たぶん、スパークプラグが1本死んでいます。
(下のK7をクリック、永久保存版の、1本死んだ動画です)
ファンクションテストをして、どの気筒が死んでいるか
確認します、かなり微妙な変化です。
Yマリンさんが4番、私が3番言います。
外すと・・・4番が死んでいました。
あいにく新品のプラグはもってなかったのですが、
たまたま中古プラグがクルマの中にあったので
4番を交換して再度運転します。
(K8をクリック、交換後の正常になった状態の動画です。)
左舷機も試運転・・・・こちらも1本死亡。
3番が真っ黒ベチャベチャです。
「左舷機だけで帰ってきたと言っていたが・・・」
スパークプラグは、良く乗る方は2~3年で交換してほしいです。
これはたぶん、想像ですが7~10年ぐらい前のかな?
お昼前に何とか、乗れる状態まで出来たので、食事を取って
午後からは試運転を行いました。
私、ボートをWOT(全開)で走らせるのは、大嫌いです。
ボートも船外機も、いたわって「なんぼ」です。
でも、顧客様の訴えておられる症状を確認するので
暖気後、WOTでも走らせます。
(↓動画です。)
スローなどいろいろ走らせますが、警報が全然なりません。
今度はYマリンさんの運転で、私は走っているエンジンに張り付いて
Dr-H(Hondaパソコン診断機)を接続し、異常が無いかモニターしながら
ボートを走らせます。
(↓動画です)
しばらくして、私が、
「異常出ませんね~帰りますか~」と言ったとたん、
「ピィィィィィィィィィィィ~♪」
Yマリンさん
「Hちゃん!鳴った、鳴ったぁ!!」
ラッキーです、症状が再現されました。
確かにオーバーヒートセンサーが91℃になっています。
BF115A/BF130Aは90℃で
警報→回転制御(1800rpm)→回転制御(1000rpm)→エンジン強制停止
の手順で、20年前から船外機を守っています。
(止まった後、再始動はすぐに出来ますので緊急避難はできますが、
また温度が高いと上記を繰り返します。)
右舷機のオーバーヒートインジケーターが
赤く点灯しております。
ガチの点灯を見るのは、何年振りでしょうか?
一旦マリーナ桟橋にかえって、
①本当にオーバーヒートしているのか?
②センサーが壊れていないか?
追求を開始します。
着岸しようとするとさすが有名マリーナさん、
走って手伝いにこられます。
「揚げますか?」
まだ作業があるのでと一旦お断りして、
赤外線ハンド温度計でエンジンの温度をはかります。
Dr-Hの表示温度と赤外線温度計との差が大きく、
インペラーもサーモスタットも新品です。
Yマリンさんと意見交換し、オーバーヒートセンサーが
疑わしいのではとの意見が一致しました。
今回はラッキーなことに2機掛けです。
右と左のオーバーヒートセンサーを入れ替え、
再海上試運転に向かいます。
私の運転ではなかなか症状が出ません。
Yマリンさんに運転を代わったとたん、鳴りました!
左舷機警報が!! (オーバーヒートランプも点灯)
これで、オーバーヒートセンサーの故障確定しました。
マリーナに帰港し、サービス責任者の方に報告します。
上架して船外機2機の真水通し洗艇が終わったら、
16:30でした。
今回はYマリンさんに同行いただいて正解でした。
1人で受けていたら、大変だったでしょう。
というか、1日で終わっていませんね。
原因が特定できて、本当に良かったと思った1日なのでした・・・
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