Tohatsu MFS9.8Aの続きの続き
みなさま、ご機嫌はいかがでしょうか。
オークションで購入されました
Tohatsu MFS9.8Aの整備の続きです。
オーナー様より、はがれていたカウルシールですが
現行品と同じタイプが付かないかとことで、
メーカーさんにお聞きしたら
「カウルラッチも一緒に交換するなら付きます」と教えていただきました。
昔の2ストのときと同じ、業務用ホッチキスで留める方式だったので
「パスッ、パスッ」と慎重に打ち込みます。
ホッチキスの針は当然、ステンレス製です。
この針、あまり売って無くて、昔、
取寄せしたとき、高かった~(泣)
メーカー指定どおり、ラッチも交換。
新しいのはスプリングつきに改良されていました。
塩大福状態のサーモスタットは、当然交換。
サーモスタットの入っていたハウジングも
きれいに掃除して冷却水の通りを新品当時に
リセットします。
掃除は意外と時間がかかります。
なぜか外されていた急発進防止装置を復活させます。
無いと船舶検査時に見つかったら、検査通してもらえません。
エンジンオイルを抜こうと思ったら、
ドレンボルトの頭がぐにゃぐにゃに変形していました。
ここ、「16」なんでDIY工具ではメガネ無かったのかな?
で、モンキーで緩めてグニャグニャ・・・?
16のボックスを叩き込んで緩めました。
右が新品のエンジンオイルドレンのパッキン(ワッシャ)
何回再使用したのでしょうか?
左が外径の広がった同じパッキンです。
これは毎回交換してください!
¥76-ですから・・・
ギヤオイルは新品かな?という汚れ無しのが入っていたのに
エンジンオイルは真っ黒が入っていました。
やはりギヤオイルの白濁は・・・
今年からメーカーさんのお勧めでハウスオイルを
「ウルトラE1」に替えました。
大型スクーター用のオイルということですが、
BF250Aまで使える性能の良いオイルとのことです。
やっぱり自分が販売したり、修理した船外機には
長く活躍してほしい。
「うわっ」
見落としてましたわ。
ゴムのブッシュが外されてます!
このエンジン、ワナだらけです。
部品をあれもこれも買って交換したらすごいことに
なりそうなので、ここは工夫して修理しておきました。
見落としてたので、サービスですわ。
プロペラシャフトのオイルシールを交換しようと外したら、
中からも釣り糸が出てきました・・・
スラストワッシャーが大幅に改良されていました。
材質はアルミ+ステンレスラインカッターワッシャ付きから
真鍮製の糸巻きスペース有りタイプになってました。
さすがトーハツさん。
やっとエンジンが掛けられるところまで組立てできました。
「エンジンは掛かってます」と聞いていましたので
信用してここまで修理/整備してきました。
「エイっ」とスターターロープを引きます。
一発始動です。
「良かったよかった、聞いてた通りや・・・あれ」
チョークを戻すと、エンスト・・・
「そうか、暖気をしないと・・・・エンスト」
どうも、約2000rpmより低く出来ないようです。
「ああ~もう見積金額を言(ゆ)~たあとやし~」
圧縮を測りますが、問題なさそうです。
とあるお客様のご紹介のオーナーさまなので
ここからは、もう、出血大サービスですわぁぁぁぁぁぁぁぁ~
もう、これ以上バラバラにならないというぐらい
バラバラにしてクリーニングしました。
通常、外せない部品も写真に写っております。
外すのにすっごく時間がかかりましたが、なにか?
どれかわかった方は、船外機屋さんが出来ますぅ?
機械は正直です。
一発でアイドリングが安定するようになりました。
苦労して隅々まで分解した甲斐がありましたよ。
但し、メーカー規定回転の950rpmまで下げると
即エンストしそうになります。
加齢でしょうか?
ピストンリングを交換して、
バルブを擦ってクリアランス調整し、
クランクシャフトなどのメタルを交換したら
950rpmまで落とせるようになるかな?
いやいや、普通に使えるようになりましたので、
この状態でお渡しすることにします。
納得できるところまで復活できました
MFS9.8A君。
いっぱい魚を追っかけて
海原を走り回ってくださいね~
11/26(土)はBF135A4の出張修理で日中はいません。
11/26(月)も隣の県まで出張に行きます。
ご不便をおかけ致しますが、
宜しくお願い申し上げしま~す。
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