Tohatsu M2B点検とHonda BF15DK2のインペラーバラバラ事件はエンジンもバラバラに分解することになりました。
皆様、ご機嫌は如何でしょうか。
最近、ものすごく寒いですが、
今日は特に寒いです。
うちの工場は火災の発生を防ぐため、
ミニ電気ストーブしか置いていませんので、
室温は3度ぐらい?
昨日帰る時はマイナスでした。
早く春になってほしいものです。
さて、オーバーヒートが直らないと業者様が持ち込まれた
BF15DK2の続きです。
できるだけお金が掛からないように、
外部から比較的簡単に分解できるカバー類を全部開けて、
細かくなって吸い込まれたインペラーの破片を
順番に除去してきました。
本当に今回は、定期交換の重要性の再確認というか、
なぜインペラーが壊れてバラバラになってはいけないのかという
モデルケースになってしまいました。
注文した部品が届きましたので、組立てに入ります。
ウォータージャケットカバーを開けたら、パッキンは新品に
してください。
パッキンを再使用すると、結構な確立でお漏らしします。
つまんでいるのは真水洗ジョイント部の逆支弁です。
ここもきれいに掃除しましょう。
ウォーターパイプも外して、インペラーの破片が詰まっていないか
確認しました。
ボロボロになっていた亜鉛も新品にしました。
さて、組み立てが完了しました。
試運転します。
絶好調です。
暖気が終わったら、回転をかなり上まで上げて
温度を計測していきます。
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
直って・・・・・いない・・・・・・・・・・(泣)
今まで張っていた緊張の糸が「プツッ」と音を立てて切れました。
このまま一か八かお返しして、ギリギリ温度センサーに
掛からない可能性もありますが、
やっぱり、自分で自分を納得させられていないなら、
それは、キッチリやり切ったことにはならないでしょう。
シリンダーヘッドを外します・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Honda船外機は高性能の為の高圧縮だからか、
ヘッドボルトの締め付けトルクもキツイのが多く、
低馬力でもボルトも専用のものが入っています。
BF15Aはこのボルトの長さバラバラなのですが、
BF15Dは全部一緒なので、マーキングしなくてもいいので
楽でいいです。
ヘッドボルト締め付けの高トルクは、BF225Aなんかの時に
「マニュアルの数値、本当に合ってますか」と
聞かれたことがあるくらいキツいです。
ヘッドが外れたので、温度センサーを外して
塩やインペラー破片での詰まりが無いか確認していきます。
淡水使用かと思うぐらい内部はきれいです。
でも、念のため針金を通して各部の詰まりが無いか
確認します。
う~ん、ヘッドには、詰まりが無いかも知れません。
Y博士やメーカーの技術の方電話してアドバイスを
いただきます。
特効薬はなさそうです。
メーカーさんのご意見もあり、インペラーバラバラ事件では
最悪の展開ですが、パワーユニットを外します。
業者さんもオーナーさんも、こんなに大事になっているとは
思っていないでしょう。
ああ、ジオングのように頭が離れました。しゃあ~
アンダーケース(オイルパン部)にインペラーの
破片を発見。
しかし、こいつは主犯では、なさそう・・・
シリンダー部を隅々まで探しまくります。
「あった!!」
ウォータージャケットから下に水を捨てる通路の1つが
インペラーの破片できれいに塞がっているではないですか。
下から細い針金で数センチ突き上げると
この位置に出て来ました。
ちょうど、この辺の位置にこれだけ詰まっていました。
理屈には合うかも知れません。
1cm以上下側になるので、カバーを外しても
上からでは見えないのでした。
「首、合体!」
シリンダーヘッドガスケットは在庫が無かったので
注文しました。
部品が届くまで小休止です。
Honda船外機は工作精度の基準が高いので、
マウントボルトもほとんど根元まで
手で回して締め込みできます。
時短できて非常に助かります。
あと、TOHATSU M2Bも点検整備も
お預かりしております。
シフトレバーが入りにくいとのことなので、
分解してみると塩害がありました。
2ストモデルは頭をはずさずレバーが分解できて便利です。
4ストでレバーが塩害で固着したら、漏れなく
頭の切り離しですね。
先日のMFS30Bに続いてBF15DK2と、
今年はしょっぱなから頭の切り離しが続いていますので
M2Bで悪い流れを断ち切ってもらいました。
有難うM2B君。
ギヤオイル/パッキンも交換します。
汚れは余り無くて、糸巻きも無く
安心しました。
点検を続けま~す。
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