
Tohatsu MFS5DSの納品前セットアップ
皆様、ご機嫌はいかがでしょうか。
4月からHonda BF5DHの発売再開を待っていた方が
しびれを切らす形で「他社製で良いものを買いたい」と
連絡を頂きました。
では、と言う事で
Tohatsu MFS5DSをお勧めしまして、ご契約いただきました。
モデルチャンジの少ない「産業エンジン」の船外機ですが
Honda BF5DHはフルモデルチェンジの2世代目に対して
Tohatsu MFS5Dはマイナーモデルチャンジ含めて、A→B→C→Dの
4回モデルチェンジをしております。
カラーやデカール、トップカウルなど外観だけ変わるようなモデルチャンジもある一方
性能や操作性が大幅に向上するようなモデルチェンジがされる場合もあるので、
「何もしないより、チェンジしている方が良い」のは言うまでもありません。
船外機が届きましたので、慣らし運転を兼ねてセットアップに移ります。
エンジンオイルを規定量注入し、ガソリンを給油してエンジンを始動し、
十分に暖気が終わったところでベースアイドル回転を微調整します。
この調整をしないと、回転が低いとエンストを繰り返したり、
高すぎるとシフトを入れた時の衝撃が大きくなったり、
クラッチの消耗が早くなるケースもあるので真剣です。
正面にはインジケーターランプ(警告灯)が有って
エンジンが掛かるまでのスターターの「引っ張り初め」の時は
ランプが正常で、切れていないのを確認するため、
何度か「ピカピカ」と赤く光ります。
エンジンが始動すると、写真のように消灯します。
このランプは2つの時に赤く点灯して異常を知らせます。
①エンジンオイルが少なく、正常な油圧を検知できないとき。
・エンジンオイルが少ないと、赤く光って異常を知らせます。
規定量まで補給しないとランプは消灯しません。
②過回転(レッドゾーン)に入った時。
・エンジン回転が6300rpmを超えた時、赤く光って異常を知らせるとともに
エンジンが回転制御して、エンジンが壊れるのを防いでくれます。
回転制御はスパークプラグを失火させて行いますので、振動などで
回転制御中であることが体感できると思います。
過回転は、「ボートの姿勢の変化でプロペラが空を切った」ときや
緩すぎる、誤ったプロペラピッチの選択、
あと最もいけないのは、ニュートラル時の過大な空ぶかしなどによって
起こる場合が多いです。
次にモデルチェンジにて恩恵を受けたのが、エンジン横倒し運搬時の
船外機の向きが3方向(人間の寝姿の右/左/うつぶせ)OKとなりました。
(1方向だけ「仰向け」だけは燃焼室にエンジンオイルが流れ込むのでNGです)
一番初期型のMFS5Aは横倒し運搬で正常向きでも
クルマの振動でオイルが漏れたことがあったので、この改良は助かるなぁ~
あと、私が一番良いと感心しているのは始動性。
大変良くなりました、クラスで1・2を争う良始動性です。
元々バーハンドルが長めなのも、良い事だと思います。
お客様、お買い上げ有難う御座います。
さて、隣の隣の遠方の県からはるばる、V6が修理にやってきました。
近くで修理をしていただけるところが無かったようで・・・
いきなりパワーコード(細い方のバッテリーコード)のヒューズが
取られて無くなっているのを発見して(泣)
圧縮を計ろうとしますがクランキングが途中で止まって計れず(泣)
ファイバースコープでシリンダー内をのぞいたりしますが・・・
いま、作業をしているところです。
う~ん、すごく時間がかかっています。
同業者にも「これ、本当に修理するの」みたいに言われていますが、
何を言います、修理しますよ。
今日も事務作業が終わったので、この後分解に入ります。
レッツゴー!!
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