本当に一発始動、BF9.9DK2 SHJ!
皆様、ご機嫌はいかがでしょうか?
先日、通販で「インペラーポンプキットが欲しい」という注文が
あったのですが、商品を送ったら
「ウォーターポンプのOリングが入っていない」と
クレームの電話が掛かってきました。
「入っていないことはないので、再度確認してください」と何度も
何度も言いますが、「入っていない」と言い張られ・・・
で、「これが証拠だ」と着払返送されて来たキットの写真がこれです。
しっかりとOリングが組み込まれていますよね。
個人での修理やメンテは、できる方はどんどんやってください。
私はそう思っています。
しかしメーカーの部品供給は、マリン販売店や業者が手に取る事を前提にしています。
この方、以前にも少し色々有って・・・
もう勘弁してください(泣)
さて気を取り直して、
予約を頂いていましたHonda BF9.9DK2 SHJが入ってきました。
2馬力や5馬力の時は軽々箱から出せます。
25馬力以上はクレーンやホイストで吊るので人力は必要ないのですが、
BF8D/9.9D/15D/20Dの時はそのどちらでもなく、
いつもは足りないこの頭にも緊張が走ります。
「ピリッ!!」
箱から無事に出たら、検品チェックし、エンジンオイルを入れて
プロペラをセットしてなどのセットアップをしていきます。
付属品も、全部入っているか、問題は無いか
チェックをしていきます。
タンクの口も開けて、チェックします。
さて、事前チェックが済んだBF9.9DK2君、
始動点検に入ります。
ます燃料ホースをつないで、プライミングを揉み揉みして
キャブレターまで確実に燃料を送ります。
(写真は試運転用のホースとポンプを使っています。)
次に(今回はSHJでセルスターター無しタイプなので)
その日一番初めの始動にはチョーク引きます。
はい、後は引っ張るだけです。
スロットル操作は一切要りません。
セルスターター付なら、チョーク操作も不要です。
これが、レンタルボートの店のおやじ様達に好評を博している
「ド素人でもすぐに掛かるスタートシステム」なんです。
今回も箱から出して、本当に1回目のリコイルで始動しました。
自分で売っていて言うのもなんですが、本当に感心します。
BF8D/9.9D/15D/20Dはリコイル時のみ上死点で点火させて
リコイルを引っ張る力を爆発力でアシストする
「上死点点火アシストシステム」がプログラムされていますので
引っ張る力も楽々です。
(Hondaらしいびっくり箱アイディアですね)
暖気が終わったので、アイドル回転を確認します。
今回は調整要らずサービスマン要らず医者要らずでした。
数日前に工場の人に組み立てていただいた、出来立てホヤホヤですからね。
(出来立てホヤホヤは久しぶりです、本来は工場在庫や流通在庫で
完成~2年後ぐらいの時もあるのが、船外機ですから。
ちなみに新品でも2年半以上経つと検査機構では運転無しの新品扱いしてもらえず
定期/中間/臨時検査時に実際に始動することが必須となります。)
今日は少し時間に余裕が有るので、水温のチェックも実施しました。
BF9.9DK2に付いているサーモスタットは、50℃で開き始め
60℃で全開になるタイプです。
流石新品、完璧に温度管理しています。
夕方にオーナー様がお引き取りに来られました。
今までは2馬力を使っておられましたが、
こってり時間をかけて取扱説明させていただきました。
【オーバーヒート】
オーバーヒート温度をセンサーが感知すると、エンジン回転を
1800rpmに落とし、それでもヒートが続く場合は
1分後にエンジンを強制停止させてエンジンを守ること。
(再始動はいつでもできます)
【オイルアラート】
エンジンオイル量が少なくて油圧の低下を感知すると
エンジン回転を1800rpまで落とし、正面のグリーンランプを
消灯させること。
【過回転防止装置】
最高回転の6000rpmを上回ると、オーバーレブリミッターの
プログラムが発令され、片方の点火を一時的に停止して
過回転を防止すること。
その他、浅瀬走行や各部の説明、エンジン始動&停止の
試運転など実施して、お客様にもリコイル始動していただいて
納品を無事完了いたしました。
(思ったより振動無いのですねとの、感想を頂きました、
振り子型防振サスペンションの効果ですね)
初回点検にも持ってきていただくことを、お約束頂き、
お土産まで頂いてしまって誠に恐縮です。
さあ、近く海で実力を発揮することでしょう
BF9.9DK2 SHJ君!
本当にストレスの発生しない、出来の良い子です。
お客様のマリンライフが充実で満たされることを
お祈り申し上げます。
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