Honda BF15AMは52℃!
皆様、ご機嫌はいかがでしょうか。
BF15AMの修理/整備の続きです。
ご依頼のギヤオイルを交換します。
少し交換時期を過ぎているでしょうか?
黒っぽいです。
ここは排気は通りませんので、黒くなるのは
金属粉などでしょうから・・・
早めに交換した方がいいですよ。
タイミングベルトの交換のご依頼をいただきました。
フライホイールを外します。
私たち業者は専用/特殊工具(SST)を持っているので
朝飯前ですが、クルマ屋さん、機械屋さんなら別ですが
全くの一般のお客様には少しハードル高めの作業ですね。
今では鼻歌交じりの交換ですが、新人の頃は
ブルブル緊張しながら交換しました。
はめる位置を間違えると、バルブとピストンがごっつんこで
エンジンがぶっ壊れる可能性があります。
新品のインペラーも届きました。
私は多くの場合、「インペラーキット」で
注文しています。
ガスケットの再利用とか、ケチって水圧が漏れて
高回転でオーバーヒート・・・
基本的にはキーウッドラフも毎回交換します。
キーもチビっていることありますよ。
このBF15AM、いつからか不明ですが、サーモスタットが開いたままで、
ずっとオーバークールで走っていたと思われます。
ここからは私見も混じりますが、
2ストは水が上がらなくなると、強烈なオーバーヒートでは
油膜切れで焼き付きを起こしやすいですが、
エンジンオイルを絶えず潤滑させている4ストは水が無くても
少しの間はエンジンオイルの循環だけで耐えているので、
焼き付きはほとんど見かけません。
しかし、オーバークールは禁物です。
設計者の想定したところまで熱膨張しないシリンダーは
ピストンやピストンリングにとって窮屈でしょうし、
低温の為に「混合気」から「液体」に戻るガソリンは
シリンダー内壁の油膜を洗い流してしまうので
傷が入ってしまうことがあるんです。
このBF15AMに使われているサーモスタットには
「52℃」と書かれていました。
ブンブンと回しまくる方の走りを想定した
温度設定なのかな?
最近のエンジンに比べると低め?
42℃~開き始めて52℃で全開ですね。
「ひらぁ~け、水門」です。
昔の設計だからか、アイドリングだとなかなか
温まってきません、冷やす方が得意なんでしょうね。
新型のBF15Dの方がすぐに温かくなります。(たぶん)
排ガス規制で、水温管理がきっちりされるように
なったのでしょうね、技術も進歩した。
少し吹かし続けて、やっとMAX温度付近になりました。
良い吹け方をしています。
サーモスタットが死亡したのは、最近だったかも
知れません。
安心しました。
さあ、次の修理に入ります。
月末は業者のお得意様の船外機換装の予約が入っています。
それまでに修理の分をこなしておきま~す。
この記事へのコメントはありません。