きっちり直るのは、気持ちいい
皆様ご機嫌は如何でしょうか?
秋雨前線の影響でか、最近修理の持込が少なくて
余裕をかましていたら、ここ数日で連続して増えました。
汗・・・
これ、全部圧縮圧力を測るコンプレッションゲージです。
国産、外国製、メーカーも色々です。
一番使うのは・・・一番安いねじ込み式です。
1人で修理しているので、これが一番便利なんです。
修理で入ってきた船外機で???があると、まず圧縮を測ります。
数字は裏切らない。
修理でやってきたMercuryのSeaPro10
「???」があったので、圧縮を測りました。
それでも納得できないので、ピストンに傷が無いか確認。
年式が古いので仕方ないですが、使うのには問題ないでしょう。
仮組みしてムリムリエンジンを掛けて調子を見ると
水の勢いが・・・・
見積を作って連絡し、許可を仰ぎます。
前もって言っておいたのですが、部品代が高くて
驚かれます。
インペラー交換も進言し、初めはやらなくてよいと言われましたが
あとでやっぱりしてほしいとのことで、OKを頂きます。
「うわっ」
ギヤケースを外すためボルトを緩めますが塩で固着しかけて
いました。
「しまったっ、海水ユーザーやぁ~」
勝手に淡水のバスユーザーと思っていました。
3本のボルトを外すのに、すごい時間を消費します。
ヒーヒー言いながらギヤケースを外します。
ポンプケースのボルトも、塩まみれです。
プロペラシャフトにはテグスがたっぷりと、
しかも1本、少しシールの中まで入っていました。
これでギヤオイルが白濁していなかったのは、キセキ・・・
テグスとインペラーです。
交換を決めていただいて、良かったですね。
次はTohatsu M6BのキャブレターOHとフューエルコネクターの
交換です。
キャブを分解したら、少量ですが水が入っていました。
ひょっとしたらタンク内にも・・・
これが始動性の悪さの理由かも知れませんね。
今日は2台やってきました。
これはまた機会があれば後日・・・
昨日は出張で、Honda BF75DK0の修理に行ってきました。
2007年に買っていただいたので、12年選手ですね。
基本、定期的な消耗品の交換は自分でされていて、
感心なお客様です。
どうしても自分で無理な場合だけ、お呼びがかかります。
うまく船外機とお付き合いされていますね。
最近、ひさしぶりに乗ったらオーバーヒートブザーが
鳴ったとのことで・・・
インペラーやウォーターパイプから点検していきます。
インペラー交換時、プレート下のガスケットも交換しましょう。
下半身に問題が無いので、ちょうどお昼になってお客さまと
おいしいラーメンを食べに行って、昼から上半身に移ります。
サーモスタットをはずしてみると、「えええええぇ~」
その奥が塩で完全に詰まっていました。
「なぜ?なぜ?どうして???」
聞くと、以前、夜釣りばかりしていたことが有り、
帰港したときは当然、マリーナさんはとっくに帰ったあとで
上架してもらえず(このボートは現在は陸上保管)
桟橋にくくって帰って、真水洗いしていなかったということでした。
誰でもわかりますが、真水洗いしていればこんなことには
なりません。
幸い、耳かき掃除&掃除機吸い取りで無事掃除が出来ました。
私が耳かきして、お客さんが掃除機で砕いた塩を吸い取って
歯科医のようです。
係留保管で水洗いできない方は、クールダウン運転後に停止し、
チルトアップの後、エンジンの右舷側(スターボサイド)が空を向くように
ハンドルを切ってエンジンを傾けておくと、このような
塩詰まりを防ぐことが出来ます。
原因がわかって無事に修理が出来ました。
修理完了後はマリーナ様に下架していただいて
海上試運転で最終確認を行います。
初めパソコン診断器Dr-Hを繋いで3つある温度センサーを
確認し、温度が異常に上昇しないか確認します。
全部、通常値になりました。
沖に出て、実走行してみます。
オーバーヒートの症状が完全に修理されました。
12年間で1996.5時間の運転をしてきましたBF75DK0は
さすが本田技研製ですので耐久性抜群。
2000時間なんて余裕余裕、
あと追加で2000時間ぐらいいけるかな?
トラブルが直ったら、しれっと絶好調です。
やることやったらきっちり直るので
本当に気持ちいい。
でも長持ちするので、買換え更新の機会が少ないのは
我々業者泣かせですが・・・
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