HONDA BF8D1とBF15AMとBF20D3の 整備と修理
皆様、ご機嫌はいかがでしょうか?
GW後は船外機の載せ換えや修理の予定が増えてきて
気の休まる暇のない日々が続いています。
梅雨になる前に大型船外機の積み替え作業を
全部終えることができるよう祈るばかりです。
(HONDA船外機の販売好調→納期がずれるの影響)
さて、修理はGW中の「YAMAHA集中」が終わって、
現在は「HONDA集中」となっております。
BF2DK2の高額修理は終わって納品待ちですが、
その後は・・・
BF8D1 LHJの中古買取機の再販前整備と
BF5AM SJのバルブのOHと
BF20D1 LHSJのギヤケースのOH
を同時進行でこなしております。
まず、BF8D1ですが、業者様から年式は古いですが
使用時間のすごく少ない程度の良い中古を買い取らせていただき
整備していつものように販売すべく作業開始です。
サーモスタットは、生きていました。
でも、消耗品なので交換します。
もったいないといえばそうなのですが、
やはり中古で販売したら、そのあとはできるだけ長く
正常に動いていただきたいですよね。
逆に数回使用で寿命→トラブルでお客様対応とかは
考えただけでゾッとします。
排気側ウォータージャケットの内側もすご綺麗です。
開けなければガスケット注文しなくて済んだのですが
ここを開けないと内部の汚れ具合が推測できませんし、
ついでにアノードの交換もしたいです。
アノードもほとんど減ってないですね。
使用時間が少ないということを証明しています。
でも交換します。
インペラー交換をしようとしたら、ボルトが1本折れました。
(奥の出っ張りはノックピンです)
これも、折れるなら販売前の方が助かるというものです。
新しいボルトに交換できます。
オークションで全く同じものを買ったら、
全部、落札した方の負担ですね。
その他、痛んでいたカウルのパッキンや消耗品、
色々チェックして部品を手配しました。
お次はBF15AM SJのバルブOHです。
先日お引渡直前に発覚してオーナー様にご迷惑をおかけした
船外機ですが、再度お持込いただきました。
シリンダーヘッドを分解します。
この機種、ヘッドボルトの長さがバラバラなんです。
なんか「ジジくさい」と言われそうですが、
はずすごとに位置を記入しておきます。
先日、クリアランスが詰まっていたバルブがどれか、
一目でわかりますね。
メーカーの取説には定期的にバルブクリアランス
(タペット調整)を定期的にしましょうと書いていますが
90%ぐらい?の方はされません。
上の写真を見ても、今後もされないんでしょうか・・・
原因の主因は、これでした。
交換すれば、バルブに関しては延命できます。
このエンジンは・・バルブが落ちる一歩手前でした。
その他の細かな原因も修正していきます。
手前は吸気側できれいに当っていますね。
排気側は汚れやすいとはいえ・・・
不調だったわけです。
バラバラになりました。
オーナー様の許可がでましたので部品を手配しました。
次はBF20D3 LHSJのギヤケースのOHです。
業務で余りにも長期間使っているため、各部のガタや
隙間がもう、意味不明です。
まずベアリングを新品に交換します。
ここのベアリングのセット、慎重におこないます。
SST(特殊工具)で挿入するのですが・・・
あまりの緊張に耐えられずY博士に電話して
アドバイスを聞いてしまいましたよ。
もう、SST無しでは無理ですわ。
適当にやると、ベアリングを押しつぶして
ニードルの動きを阻害してしまうので慎重に
慎重にひたすら慎重かつ、一気に押し込みます。
うまくつぶさずに入りました。
次の上側のベアリングは簡単です。
これは、楽々です。
同じように見えて難易度が違います。
当然、各部のシールやシャフトも新品になります。
昔、Y博士に伝授いただきました方法で
最終確認をします。
こんなもんかな?
最後の仕上げのテストも実施します。
「くるっ、くるっ」
合格です。
ウォータースクリーンが汚れていたので、
このあときれいに洗って取り付けました。
汚れがひどいと、オーバーヒートすることもあります。
たまにははずして、点検しましょう~。
宜しくお願いしま~す。
この記事へのコメントはありません。