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Honda BF2DHにエンジンオイルを入れすぎるとなぜ調子が悪くなるのかを証明しました。

皆様、ご機嫌はいかがでしょうか?

本日は雪の降るなかの通勤でした。

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わがCR-V君はノーマルタイヤなので、

冬はソフトチェーンを積んでいますが、

はめるタイミングが難しい。

特に最近は夜を徹してか融雪剤を撒いて下さっているので

通勤路上には滅多なことでは道路には雪はありません。

帰りも積もっていませんように・・・

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ご来店のお客様に頂いてしまいました。

「萬繕」という少し貴重な薩摩焼酎です。

黒麹のきりっとした感じと、

まろやかな後味がうまく重なった

高級感ただよう味わいの芋焼酎です。

あまりにおいしいので、一気に飲まず

KEEPしておくことにします。

Uさん、ありがとうございます。

大変美味しゅうございます。

さて、初回点検で、他社でご購入になられたという

BF2DHをお持込いただきました。

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別に他社購入でも、弊社はHonda、Tohatsu、Yamahaと

Mercuryの一部の機種など

私がサービスマニュアルを持ってるもの、

サービス講習会に行ったことがある機種なら

なんでも何でも持込OKです。

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燃料を確認すると、極微量ですが、水と微細なゴミが

すでに入っていました。

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IGNコイルの隙間は規定値内ですが、まだ詰められそうです。

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スパークプラグを外したところから見えるピストントップは

真っ黒です。

実は、このエンジン、しょっぱなにエンジンオイルを入れすぎて

ぜっ不調になった経緯があります。

今は私が掛ければ一発で始動しますが、リコイルが軽いです。

つまり、燃焼室にエンジンオイルを流し込まれ、

燃やしたので短時間でバルブが汚れ、本当に微妙にですが

圧縮が低くなっているので、スターターロープを引くのが

「悪い意味で」楽です。

お持込のときに、オーナー様に

分解をする必要は低いですがと断った上で

私の推測をご説明させていただきました。

オーナー様は私に「エンジンはすぐ掛かるが

40~50分ぐらい走るといつもエンジンが停止して恐い」と

訴えかけられてお帰りになりました。

でも、推測は推測です。

通常、初回点検なら、エンジンオイルとギヤオイルを交換し、

各部増し締めや始動性など1時間以内で確認し、

小額(弊社販売機なら無償)な費用をいただく内容です。

今回はどうしても自分の推測を証明しないと気が済まず、

サービス残業ならぬサービス作業することにしました。

(会社にバレると叱られるので、今回が最初で最後です。)

まず、タペット隙間を確認します。

新品同様の割には隙間が少し広いかもしれません。

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あくまで理論上ですが、バルブ傘にカーボンなど付着し、

締りが悪くなると隙間が広がるということもあります。

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予想通り、燃焼室内は燃え残ったエンジンオイルの

カスと思われるものが真っ黒に付着しておりました・・・・

10年とか、長期間使ったエンジンを不調で分解したら、

大体いつもこんな感じですが、

このエンジンは5回?ぐらいのご使用だったかな?。

但し、1年未満の2馬力船外機を水没以外で分解することは

ほとんど無いのでなんともいえませんが、

今回は予想通り、真っ黒だったことを証明できました。

燃焼室、ピストン、バルブのクリーニングをして

工場出荷レベルに戻していきます。

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きれいになりました。

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バルブも使っている割にはピカピカしていません。

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これも、すり合わせをいたしました。

これで圧縮も復活するはずです。

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エキゾースト内も短時間で真っ黒です。

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当然ここと・・

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ここも排気ガスの通り道は全部、燃やされたエンジンオイルの

カスがべトッと付着し、真っ黒です。

オイル入れすぎの場合の典型的な症状です。

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夜のとばりの、あまりの寒さにスプレーペイントがダマになって出るので

ストーブでほんの少し暖めて使いました。

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組立て後、液体パッキンが乾くのに、

ただでさえ気温が低いので、エンジンオイルの注入は

明日にすることにしました。

間違えてエンジンを掛けないように札をしておきます。

やっと依頼された作業まで戻ってこれました。

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ギヤオイルを抜きます。

あまりに寒いからか、それとも水の混入なのかオイルが

白濁しているようにも見えます。

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圧力テストを実施します。

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大丈夫ですね、漏れはありません。

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初回点検ですが、すでにシャーピンが曲がっています。

しかも、一番嫌なパターンです。

でも見なかったことにして、海上で折れて交換のとき、

この曲がり方は簡単に取れないパターンなんです。

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苦労して取り外しできました。

新品に交換させていただきます。

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翌日、エンジンオイルを注入しました。

ここで入れ過ぎたら、分解整備したのが水の泡になるので

きっちり250ミリリットル量って注入しました。

Honda BF2Dは測って250mℓです。

もし残油があったとしても、量って入れたらな

400mℓとか500mℓまで膨大な入れ過ぎをすることは

防げると思いますし。

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さて、エンジンオイルを注入したなら、試運転開始です。

本当に一発で一瞬にエンジンが始動し、

ピストン挿入時の摩擦防止の為、塗り付けていた

オイルが一燃えて白煙を噴きますが、

その煙も一瞬で消えます。

暖気終了後、再度リコイルして感触を調べますが

はっきりと圧縮が戻って新品同様になったを

強く感じることができました。

適当にリコイルすると圧縮が勝ってしまって

エンジンがチルトアップしそうになるので、

ゆっくりスターターロープを引き、

重くなったところからい一気に引っ張ります。

すると、ロープを引ききる途中、

半分ぐらいで「ブルン」と始動する感じです。

自分の仮説を自分で証明することが出来ました。

これ以上ないという整備を実施しましたので、

圧縮も戻って、パワーも戻って燃費も良くなるはずです。

次回からは同じ作業をした場合は、

今までどうりのお代をいただくことになります。

ああ、スッキリしました。

でも、掛かりっきりだったので、

これから月末の締めを行うので、今日も残業です。

事務処理も、もう少し早く手が動けば良いのですが・・・

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