BF225AK1のオーバーヒート修理とNew K君
皆さま、ご機嫌はいかがでしょうか?
もうすぐ関西でも梅雨明け?
唸るような暑さ本番となるのですが、
少し前に台湾で熱さの洗礼を受けているからか
今年は、今のところ大丈夫な私です。
さて、今年もBF225AK1の整備をご用命頂きました。
このエンジンはボートと一緒に中古でお客様が個人でご購入になられたと
言う事だったのですが、
オーバーヒートするとのことでマリーナ様を通して昨年、整備させていただきました。
その時は給水管やブロック回り、サーモスタットなどを整備し
水温が落ち着いたように思ったので様子を見ていただいていたのですが・・・
雨がいつ降るかわからない空模様だったので
エンジンオイルから交換します。
ギヤオイルも交換します。
まあまあ汚れているので、1年ぶりかな?
低圧燃料フィルターは交換しているケースが多いので
昨年は持って来なかったので、今年はします。
意外と汚れていて、前のオーナー様の時に交換していなかったのかも知れません。
高圧フィルターは昨年交換済みです。
実は昨年の作業終了後の試運転でDr-Hパソコン診断機を使って
水温センサーの数値をモニタリングしていたのですが
規定値内温度ではあったのですがV6の左右のブロックの温度に
すこし差が出ていたのは気になっていて様子を見ていただいていたのですが
今年の1月に別件で訪問した時、履歴を見るとオーバーヒートが10回
増えていたので、メーカーさんにも聞いたりして、
ずっと対策を考えていたのでした。
で、今回はまず、リリーフバルブをリフレッシュさせます。
結構奥まったところにあって、ボルトの頭も6本中3本錆で変形していたので
外せるか心配になりましたが、なんとかかんとか・・・
右側のブロックのリリーフバルブ内からは塩にまみれた小石が
出てきました。
小石が挟まったりすると、冷却性能にかかわってきます。
左側はちょうどバルブのあたり面に薄っぺらい白いものが・・・
指で外すと、貝殻?の様な固い者でした。
当然、挟まって隙間ができると冷却水のリークで影響するかも知れません。
カバーとベースは再使用しましたが、バルブ(弁)と相手のパッキンゴム
その他Oリング類を全部交換してリフレッシュさせます。
エンジン載せ替えの事を思ったら、かなり安く付きます。
インペラーポンプや水管の上のグロメット、サーモスタット周辺を
メンテナンスしても直らず、
「直らないから修理やめて載せ替えしよう」と言われた場合は
最後の手段として、一か八かここのメンテをしてみましょう。
あと、昨年はインペラーだけ換えたような感じだったのですが
もう12年間使っているBF225AK1ですので、念には念をいれて
ポンプ全体もリフレッシュさせました。
これ、意外と効果あるようです。
途中で豪雨が来て1時間ほど中断したり、
今回から新たなお手伝いを頂けるK君も手伝ってくれていたりで
順調、のち豪雨休憩とかありましたが、無事本日の作業は完了いたしました。
マリーナ様に「下架して頂いて運転しチェックしたいのですが」と告げると
「問題ありません」と速攻で降ろしていただきました。
一流のマリーナ様は、我々のしたいこと充分理解してくださっているので
非常に助かります。
ボートを走らせた方が負荷が掛かって熱量は増えるのですが
一方、走ったほうがスクリーンでひっかけて勝手に上がってくる
冷却水も増えてよく冷えるので、どっちもどっちかもしれません。
桟橋でレーシング(空ぶかし)して温度の推移を見ます。
私はDr-H(パソコン診断機)を操作しているので
Newお手伝いのK君にレーシングしてもらいます。
本当にこのDr-H診断機はよくできています。
Honda船外機の方も、たくさんセンサーが付いているので
燃費も良いのですが、細かい各部までいろいろ数値で状態を見れるので
本当に安心できます。
BF225AK1のサーモスタットは50℃で開き出して60℃で全開に
なります。
エンジン温度センサー2及び3がそれぞれV6の左右のブロックの
冷却温度です。
吹かしていないアイドル時はサーモスタット全開温度以下の
58℃~59℃までしか上がらなくなりました。
昨年は60℃を超えていたと思います。
リリーフバルブとポンプリフレッシュが功を奏したようで
ホッとします。
あとは、実際のお客様の使い方でどうなるのか、
様子を見ていただくことになります。
今回も整備のお仕事を頂きまして、マリーナ様、ユーザー様、
本当に有難う御座います。
上手くいって上機嫌な私は帰りに寄った道の駅で日本酒の夏酒辛口を2本買って
1本はNew K君にプレゼントしました。
来週もNew K君に同行をお願いしています。
宜しくお願いします~。
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