音と見落としとHONDA BF15AMの修理
皆様、ご機嫌はいかがでしょうか?
今日はここ数日の中では気温が落ち着いて
仕事はしやすいのですが、悩んでおります。
ギヤケースのギヤのバックラッシュの調整で、
シムの選択をしております。
んん~っ、どうしようか・・・
本来はそんなに悩む話ではないのですが、
船外機は業務で15年以上使っていて、各部の磨耗が激しく、
各部のガタがギヤ間の隙間の計算を狂わせます。
本来ならギヤケースASSY交換も選択になるのですが、
実は、新品の代替船外機の注文はもらっていて、
しかし納品に2週間ほど掛かりそうなので、
その間の「つなぎ」の為の修理なんです。
入っていたギヤオイルの色は(泣)
何かにプロペラを強烈にぶつけたようで・・・
15年経っていますが、エンジンの掛かりは問題なく、
普通に走っているとのこと。
さすが耐久性の高いHONDA船外機です。
何とか本日分として部品注文できました。
今週中に組まないといけません。
頑張るぞ~
さて、先週BF15AM SJが修理で入ってきました。
少し遠いお隣の県からご来店いただきました。
有難う御座います。
このエンジンは約18年前の製造です。
HONDA船外機、壊れなさすぎます。
一度購入されると長期間買換えされないので、
私はいつまでも貧乏です(笑)
オーナー様曰く、確実に水が上がっていないとのことで、
なら試運転も避けた方がよいかと、いきなり分解しました。
インペラーは変っていたようですが、ポンプケースが
ダメになっていました。
交換です。
部品が届いたので、ポンプケースを交換し完了。
やっと試運転できました。
本来なら排気圧掛けて運転したいし、
またエンジンの微妙な音を聞き分けたいので
ギヤケースを水槽に入れて、水に漬けて試運転するのですが、
下部に大きなアルミ製の大きなスタビライザーが付いているので
試運転用水槽に入りません。
仕方なく水洗キット(ヘッドホン形状の)をつけて運転します。
「んんんんんんんんんっ~」
振動多いです。
いろいろチェックしますが、エンジン内部に原因が
あるようです。
これ以上ベースアイドルを下げるとエンジンが止まりそうです。
音を聞き分けますが、「ブンブンブン」の排気音と周りの工場の操業音が
混じって苦戦します。
スパークプラグも新品に近いものに交換されています。
「おそらく、長期間使用による磨耗などの限界?」
と判断し、オーナー様に修理の完了を報告しました。
で、土曜日にオーナー様が取りに来られて、試運転して
説明をしていると、「あれっ」音が・・・
土曜なので向かいの工場はお休み。だからか
聞こえてほしくなかった音が聞こえて・・
「俺、見落としている・・・」
オーナー様の前でうろたえ、あれこれ調べます。
(なので、このあと写真を撮る状況ではなく文章のみ)
1番シリンダーと2番シリンダーの温度を測ると、
7℃の差があります!
オーナー様に「どうしました」と言われ、
「7℃違うんです!」とあたふた・・・
オーナー様「??????」
1番も2番もスパークしています。
で、あれこれして、原因がわかりました。
2番の排気バルブのバルブクリアランスが詰まっていました。
適正値に調整したら、少し調子が良くなり、
振動も半分ぐらいになりました。
引き取りに来られてからバタバタしてしまい、不細工な
話です。
平謝りですが、一連の作業を見てくださっていたからか
怒りもせず、冷静に受けとめていただきました。
有難うございます。
でも、そのバルブだけ極端に調整の長さが変るので
再調整したほうが良いとお勧めし、今週再入院して
シリンダーヘッドOHの予定です。
音が良く聞こえなかったとはいえ、見落とすなんて
まだまだ修行が足りません。
オーナー様、申し訳御座いません。
今度はしっかり、診させていただきます。
現行品だと重くて丸くて都度脱着するスモールボーターには無理なのでこの時代の頭の角ばってる15馬力を多少整備コスト掛けても敢えて中古で考えてますが生産終了から年数が経ってるのでオーバーホール等かなりの整備して使うとなると部品供給は揃わないパーツが出始めたりとか厳しいですかね?
コメントありがとうございます。角の15馬力は部品の供給もそろそろ心配にありつつありますので、
新たに中古の入手をご検討されるなら、余りお勧めしません。
新型の方がパワー&スピードは全然違いますし、振動もすごく少なく静かですし、
キャブレターには加速ポンプが付いているので、立ち上がりも全然違います。
セルスターター無しSで46kgなので、旧型と比べてもそんなに重さの差は無いですよ。
それより、圧倒的に速くて使いやすい新型の方が、乗っていて頼もしいことが多いと思っています。