見なかったことにしたい・・・・
皆様、ご機嫌はいかがですか。
月曜にお休みを頂きまして、毎年恒例の健康診断に行ってました
私です。
バリウムを飲んで、グルグルしてきました。
最近、タバコも吸わず、お酒の量も週末だけに減らしていますので
結果が楽しみです。
何でも、定期的な点検が大切です。
さて、放って置くいて仕事が溜まるといけないので
何台も同時進行です。
まず、Honda BF2DK2ですが、珍しいLCHJがやってきました。
異音が鳴るとの事で、ギヤケースを外してエンジンを掛けると
異音は鳴りません。
「クラッチ」「ベアリング」「バーチカルシャフト」のいずれかと
推測し、分解確認を勧めます。
エクステンションを留めているボルトが1本固着しています。
必死で折らずに外せました、セーフ!
クラッチ確認の分解のついでに燃料を確認。
水が入っていました。
写真右上(右奥)に転がっているのがクラッチシュー、
つまりシリンダーブロックです。
クラッチ異常無しです。
クラッチベアリングも異常なし、
下側のブッシング部分が気になるので交換しました。
このバーチカルシャフトが通るカットレスベアリングですが、
トランサムSはオレンジのプラスチックなのに、Lは真鍮です!!
新しい部品を見て、初めて気が付きました。
シャフトが長いと振るので、SとLで造り分けしているんですね。
やっぱり、どこまでまじめなんでしょう本田技研工業。
こんな細かいところ、どうでもいいでしょうが。(私見)
組立て後、エンジンオイルが黒いので交換。
工賃は追加せず、オイル代290円だけ追加させていただきます。
入っていた量は240mlぐらい、久しぶりに完璧な方を
見ました。(皆さん、大体多めに入れて、ベトベトに・・・)
お次はMercury ME2.0Eの2ストです。
お客様、堂々と「オークションで買いました」と気持ちいい。
インペラー交換をご希望です。
「このモデル、定期的に分解しないと、ウォーターポンプの
ボルトが固着するんですよ~」とお客様の前で確認。
1本固まってました、あちゃ~。
なぜか、シリンダーブロック外側の塗装がズルムケです。
「気になる気になる」
塗装が痛んでいる場合、オーバーヒートを起こしている
ケースがあります。
とりあえず再度組み上げ、エンジンを掛けるしかない。
面倒ですが、仕方ない。
シリンダーブロックの周囲の温度は通常です。
(この2馬力はサーモスタットが無いので、温度は低いです)
ところが、ヘッド側はまあまあ高めです。
サーモスタットの無い低馬力は、水量で温度調整している部分も
あると思うので、回転を上げたりして水量を増やしてみますが
温度は高いままです。
「ああっ、嫌なところを見つけてしまった・・・」
見なかったことにして、インペラーだけ交換して
「出来ました~」て返却したら楽やなぁ~。
絶対、ボルト折れるしぃぃぃぃぃいややぁ・・・・・・。
ハイ、折れました・・・(大泣)
6mmのボルトに2.5mmの穴をあけます。
次に、3mm、4mm、5mmと慎重に
穴を開けていきます。
ヘッドボルトなので、相手が鉄なのが幸いです。
やっぱりシリンダーヘッドの冷却水通路は
塩で詰まっていました。
多いですね、このモデル。
みんな、真水で洗ってますか?
これを見て、私の苦労をわかってくれるのは、
Y原さん達みたいなベテランさんだけでしょうね。
普通は、単なる分解写真にしか見えないですよね。
2馬力だからといって、手抜きは出来ない。
ご依頼のインペラーは卍になっていますが
欠損はなし。
部品が届いたあと、組み立てて温度を測ったら
きっちり下がっていました(最高でも50℃)
機械は素直ですね・・・
お次は、水没して全部分解したバラバラのTohatsu
MFS2Bです。
組立てに入っております。
ブロック組む前に1度調整したのですが、気になったので
再度バルブクリアランス調整をします。
長く使っている方は、たまにこうやってバルブ隙間を
調整してリセットしたら、パワーも維持できて
いいですよ。
キャブレターのパイロットスクリューセットです。
海水に漬かったので、完全分解掃除のために
取りました。
そうそう、このエンジンですが、インペラーにヒビが
入っていました。
今回、水没で入院していなくても、近いうちに
オーバーヒートで入院でしたね。
危ないところです。
運がいい。
完全に組みあがったの、試運転してパイロットスクリューの
調整をします。
この数値、マニュアルには載っていません。
調整後は、セットの栓で封印します。
冷却の水温も測っ最終チェックします。
温度はOKですね。
「直った、直った・・・おや?」
気のせいか、エンジン回転に合わせて
「♪フュイ~ン、フュイ~ン」と異音がします。
「やめてやめて、もう修理したくない。」
「もう家に帰りたい」
見なかったことにして、家に帰ろうか?
自分の耳を恨みます。
水没と関係ないですが、ギヤオイルを抜いてみます。
「ん~変な色~」
「泣き」の分解に入ります。
クラッチが欠けていました。
この欠けた部分がオイルで各部に拡散し、
ベアリングが異音をならしていたと推測します。
プラスチックペラの2馬力で欠けるとは・・・
残業で外は真っ暗ですが、分解を進めます。
お客様から、「様子はどうですか」とお電話があったので
あせっております。
本日、やっと完成いたしまた。時間かかってすいません。
お次はTohatsu M6Bです。
先日中古の船外機を買って帰られました方のご友人様です。
軽くてパワーがあると、まだまだ2ストロークを使っている方は
多いですね。
ああ、アノードが・・・激減りです。
「ああああああああああっ!」
また、見なかったことにしたい~
たっぷりライン(釣り糸)を巻き込んでいます。
このモデルのこの年式、スラストワッシャがアルミで電蝕して
外れないんです。
お客さんに電話して、どうするか聞きます。
お金が掛かってもよいので、外してほしいと・・・
ギヤオイル(問題なかった)抜いてギヤケース分解し、
プレスでプロペラシャフトを抜くしかないんです。
なんか最近、こういったのを見つけるケースが多いです。
残業になるケースが増えています。
「帰りたいのに帰れない~」
毎年、大体100台ぐらいの船外機を修理しているようです。
なぜ、毎年同じぐらいか不思議なのですが、
それが私のキャパなのか、きつい仕事は、
「1日でやってくれ」「無理です」と偉そうに断ったりするからか
休みを除くと、3日おきに1台?
本当にありがたいお話です。
午前中は本業の業者様向けのお仕事をして
午後、持込修理をこなす日々が続いています。
とりあえず・・・がんばります。
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