あとから来るんですよね~塩って
皆様、ご機嫌はいかがでしょうか?
気が付けばV6エンジンのOHにかかりっきりで
ブログを半月以上も更新していませんでした。
Honda V6船外機のシリンダーブロック下に入っている
通称(私が呼んでるだけ?)「一生交換しないアノード」を

今回、初めて交換しました。
交換しようと思ったら、往復で10~15時間(2日間)かかるので
今回は交換の絶好のチャンスでしたよ。
話変わって先日、
日本一有名なミニボート店の、尊敬するカリスマ社長さんより、
「自分、Honda30馬力の修理の時間とれるか」とお電話が有りました。

何やらお客様が自分でキャブレターをはずして持って来られたそうです。
「BF30は3連キャブなので最後は本体に付けて同調取るので、キャブだけ
持って来られても修理が完成しません」
「そやろ・・・・・・」
とりあえずお客様がこちらに来られることになりました。
聞けばよく知っているマリーナに保管しているとのことなので
そこからの依頼と言う事でお引き受けすることになりました。
置いて行かれたキャブレターを分解修理します。
3番キャブレターの取付が信じられないことになっていて
こんなにずれていました。

但し、キャブはそんなに汚れておらず、
「エンジンが掛からない」という訴えとの違和感を感じながら
後日、マリーナを訪問しました。
キャブレターを取付して、他に依頼のあったインペラー交換なども実施し、
エンジンを掛けますが・・・「えっ」掛かりません。
圧縮やその他いろいろ調査しますが、異常なし。

点火を調べてみますと、1番はOKですが3番がまだらで
2番がほぼ飛んでいません。
「CDIかぁ~」
このエンジン、30馬力の初期型のBF30Aで28年前の製造で
CDIはとっくに製造終了しています。
最終、マリーナさんが在庫していた中古のエンジンを買われることになりました。
(後日談ですが、四国のY博士が中古のCDIを持っていて送っていただき、
それをセットしてみたら直ったのですが、今度はスイベルケース(左右転舵)が
固着していて首を振らないので、エンジンはボツでCDIが在庫になってしまいました。)
やっぱりお客様が自分で部品をはずして来るやつは、
良く「受けたらダメ」と言いますが、やってしまいました。
工賃とか大赤字です。
話しは変わって、水没のBF2DHが入院になりました。
キャブの中塩が詰まると掃除できないので、真っ先に分解して
塩抜きします。

あとから来るんですよねぇ~塩って。
クラッチハウジングは過去一の海水が入っていました。
ベアリング分解して掃除してみましたが、やっぱり安いものなので
交換します。

あとから来るんですよね~塩って。
そうそう、数日前までOHしていたV6のバルブスプリングも全部交換しました。
私は再使用したことがないので経験はないのですが、
諸先輩や同業者の方から
「錆びたバルブスプリングは絶対に再使用したらアカン」と強く言われています。
塩って、本当に舐めたらアカンやつです。

部品が有れば、あと数時間で完成なのですが
部品が来るまでの2~3日がいつも待ちになって
ブログを書く時間になったりもします。
次は親しい同業者様よりご依頼のBF40DK4です。
観光船でお使いとのことです。
これは、ほぼ水没のBF2DHと同時進行ですすめています。
チルトモーターが動かないということで調べると、パワーコードが断線していました。

ギヤオイルが白濁しているということで調べたら
ナイロン?と思われる釣り糸が「これでもか!」と
巻き付いていました。

オイルシールの内側まで入っていて、圧力検査しなくても

目で見てわかる。
他には、
「アイドリング不調」
「度々エンスト(エンジンストール)する」とのことで
届いてすぐ試運転して、その通りだと確認していましたが
EACV(エレクトリック・エア・コントロール・バルブ)が
汚れていたのではなく、詰まっていました。

完全に詰まっていたのを見たのは、初めてです。
「よく使えていたなぁ?」
アイドル不調や度々エンストの際は
1,タペット調整(バルブクリアランス調整)
2,EACVの清掃
3,スロットルバルブの清掃
の3点で大幅に改善できることが有るので、やらなきゃ損です。
今回はEACVのほかにスロットルバルブのベースアイドル調整の
バイパス通路の汚れが中程度で、タペットはIN側が少々詰まっていて
排気側が明らかに隙間が詰まっていましたので調整しました。
効果が出ることに期待します。
最後に、関東からご来店されました方に、ご出身地の清酒を頂戴いたしました。

大変おいしく頂きました。有難う御座います。もう中身の液体はなくなりました。
今年もあと1か月と少し、やり残しが無いように頑張ります。
やらねば!
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