「小安則」とHonda BF6AHのシーズン前点検
皆様、ご機嫌はいかがでしょうか?
先日、お客様が持ちこまれたボートには・・・
プラスチックケースの中に燃料タンクとバッテリーが一緒になっていましたので
慌ててメール連絡いたしました。
これ、法令上、NGになります。
マリン業界で仕事をしていて、船舶検査の代行をしたり
登録などをする人がみんな存在を知っている「小安則」
そう、正式名「小型船舶安全規則」という日本国の法令が有って
燃料タンクについては換気口の設置や材質についての規則や
バッテリーについても同様で、燃料と別の空間にするとか、
固定せよとか、決められています。
船内機のエンジンルームでは容積によって消火設備の性能なども
決まっているんですよ。
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=349M50000800036
(これは私の持っている「細則」)
マリン業界に属する(&検査に携わる)人はみんな、
実は普段から法令も勉強しているんです!
前回の検査の時はこのような形では無かったので合格していましたが
次回は引っかかる可能性があるので、改善をお願いしました。
まあ、法令に引っかかるからというよりも、
私の知っているお客様が、万が一バッテリーのスパークで
ガソリンに引火してケガとかするとかイヤですもん。
昔は、お世話になっている検査官さんに教えてもらって
大きな本屋さんとかで取り寄せてもらって勉強しましたが
今は便利になって、無料でネットで閲覧できるようになりました。
便利になりましたね~
ボートの構造や検査で不明な事が有れば、普段お世話になっている
ボートショップやマリーナスタッフに質問しましょう。
「確か法令上は〇〇でしたよ~」とか教えてくれるはずです。
船外機メーカーのスタッフはどれくらい知っているかな?
私はだいぶ、忘れてしまいましたが・・・(反省)
本日、シーズン前点検で入っていたBF6AHを、
お持ち帰りになられました。
このBF6AH/BF5DHは、私も個人的に所有していますが
本当によくできた単気筒です。
クラス唯一の防振サスペンション付きで振動が伝わらないので
1日ステアリングを握っていても全然疲れません。
アノード(防蝕亜鉛)が腐食したりカルシウムに覆い包まれて
きていましたので外して表面を磨いておきました。
アンチキャビテーションプレートのアノード取付部は
写真の通りわざと無塗装になっています。
これは通電をするためです。
こうすることでボディーと電気的に一体となり
アノードは犠牲となってボディーを電気腐食から守ります。
スイベルケースにウレアーグリスを注入しました。
すると、内部から海水が・・・
「取扱説明書」に書いてあるグリスアップ箇所には
定期的に必ずグリスアップしましょう。
そうすることで錆や摩耗を防ぎ、いつまでも滑らかな
操作ができるというものです。
先週末、これと同じBF6AHの新品のご契約を頂戴しました。
さらに、3台ほどシーズン前点検のエンジンがお帰りになったのですが
また2台入ってきて、明日に1台、週末には修理が3台入ってきます。
まだ2月というのに、今年はシーズン前点検が非常に多いです。
こんな御時勢ですので、有難いお話です。
但し、順番にしかこなせませんのご理解下さいませ。
あと、最近もありましたが、知らない方から突然の電話での
「修理の仕方教えて~」というのは
申し訳ありませんがお断りしております。
点検がいっぱいで、そんな余裕、全然ありましぇ~ん。
(おわり)
この記事へのコメントはありません。