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HONDA BF2DHとBF2D6と冬の日もつるべ落とし?

皆様ご機嫌はいかがでしょうか。

なんか、久ぶりに書いているような?

11月初旬は色々あったのでしたが、

ここ最近は昼飯もゆっくり食べられないほどバタバタしたりしています。

皆様、ありがとうございます。

バルブの落ちていたBF15AMSJですが、お客様の

「ゆっくりでいいですよ」のお言葉に甘えて、

まだ組めていません。(すいません)

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下準備も済んで、部品も届いているので

今日と明日は遅くまでがんばるつもりです。

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先日、とあるボートメーカー様より連絡が入り、

ボートとセットでボートショップさんに出荷した

BF2DHがおかしいと連絡が入ったので、

確認に行ってほしいとの仕事の依頼がありました。

そのショップさんは私も知っている老舗の有名店なのですが、

少し前にサービススタッフさんが病気で不在となってしまって・・・

一旦は廃業されるつもりでしたが、常連のお客様の応援の声で

思いとどまり、継続されています。

高速を走って到着し確認すると、BF2DHがエンジンオイルにまみれて

全体がヌルヌルになっています。

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BF2DHの不調の原因はエンジンオイルの入れすぎでした。

250mlのところ、さっと出ただけでも300mlあって、

ヌルヌル分も含めると、350?400?どれぐらい入れたのか?

お客様が自分で入れられたようです・・・

燃焼室にもエンジンオイルが入っていて

スパークプラグもベチャベチャです。

エンジンが掛からないはずです。

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ブローバイホースからこぼれたエンジンオイルで

エアクリーナーやキャブレターも・・・

全体にヌルヌルになったのは、多分ここからあふれたからでしょう。

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ショップオーナーの目の前で分解し、

エンジンオイルが組立てミスなどで隙間などから漏れていないことを

証明し、確認してもらいました。

ついでにベチョベチョのアンダーカウルも

拭いてあげました。

「今回の不調は、メーカーの組立てミスではなく、

お客様の取扱いミスですね。」

店主様にはすぐに、気持ちよくご理解いただきました。

再度組立て、正規の量のエンジンオイルを入れて、

スパークプラグとエアクリーナーを掃除して・・・エンジン始動!

残っていた「入れすぎエンジンオイル」が燃えて

少しの間白煙をあげましたが・・・

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その後は調子良く運転できました。

約20分、プロペラも回して水槽運転して

問題無を確認、終了です。

このパターン、他店で通販で買ったけどエンジン掛からない、

クレームだとメーカーに連絡が行き、

その後に弊社に持ち込まれるものに

同様のケースがちょくちょくあります。

新品は初回にエンジンオイルを入れるときに、計量カップなどで

250mlきっちり量って入れるだけで、

このトラブルは回避できます。

オイル入れすぎ不調は製造者責任のクレームやリコールではないので

正常な状態に復帰させる一連の作業費はオーナー様のご負担となります。

老舗ショップさんに原因や費用の説明をして、

帰ろうとすると、

「きっちりしてくれたのを見込んで、お願いをしたいのだが」

と、奥からBF2D6を出して持ってこられました。

聞くと、以前どなたかに修理してもらって納品したが

直っていないと戻ってきて、直せないなら

新品と交換をする様に言われているとか・・・

(お手紙にも書かれていました)

修理したどなたかに連絡して事情を話しても

まだ来てもらってなくて困っていたそうです。

「思い出すと夜も寝られないんです」

「わかりました、私にできる範囲でよければ、

診断させていただきます。」

まず、キャブレターですが・・・

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なにやら、ガソリンが漏れていたとかで・・・

普通にしているとなんとも無いのですが、

キャブレターを外して定位置より外側に持っていって

位置を低くすると、ジワッとほんの少しですが

オーバーフローを起こしているようです。

本当にとても微妙な漏れですが・・・・

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フロートバルブですが、見た目もなんとも無さそうでした。

でも、エアでチェックすると、ほんのかすかに・・漏れている?

あまりに微妙で、何度も何度も確認しました。

持って行った部品には在庫が無かったので、店主さんに言うと

「前のスタッフがこの辺に在庫していたかも」というので

2人でゴソゴソ探して、部品が「あった!」ので、

交換しました。

あとキャブレターのクリーニングも行います。

ちょうどキャブを漬けて時間待ちをしていると

女性スタッフさんがコーヒーを出していただき、

「気になって寝られないことがあったので助かりました」

と同じことを言われてビックリしました。

何があったのでしょうか・・・

さて、キャブを組んでエンジンを始動させると、なんか気なる音がするので

気持ち悪いし、「乗りかけた船」なので

全部バラバラにします。

「ゴムの向き逆やし」

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店主さんも手伝おうとされますが、

「あなたは今まで見た人の中で一番手が早いね」

女性関係なら悪口ですが、

修理なら褒め言葉?を頂きました。

(O兄貴やY博士はもっと手が早いと思いますが・・・修理の方ですょ?)

で、ちょうどお客様がご来店され、店主さんは

商談開始です。

「おおっ」

新品のクラッチアウターとベアリングが入っています。

「前の方の修理は、クラッチ関係OHだったのか」

嫌な音の原因がなんとなくわかった気がしたので、

慎重に組み立てていきます。

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さて、組立て終了です。

錆びていたフロートチャンバーも新品に

交換させていただきました。

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エンジンは一発でサクッと始動できて

試運転を開始します。

音は消えて無くなりました。

「ここのテスト水槽はええなぁ~」

20馬力ぐらいまでならペラをまわせそうですね。

再クレームは極力避けたいので約30分ほど、

プロペラを回して試運転を続けました。

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エンジンを切ったり、再始動したり、少し向き変えたり

30分の試運転でも、その後にもガソリンは漏れていません。

新品に交換したチャンバーが渋く光っています。

下のボルトの在庫が無くて交換出来なかったのが

少し心残りですが、急な話だったので。

店主さん、今後もお付き合いをと言われましたので

「送っていただくか、お客様自身が弊社工場に持ってこられたら

御社のお仕事としてお受けいたします」と

お答えしました。

大きな150馬力とか持って来れない船外機ならともかく

小型船外機の修理で毎回、高速を使ってここまで来て

出張費いただいていたら、

お客様にとって高い修理費になるでしょうから。

13:00の到着で、気づいたら外は薄暗く・・・

「秋の日はつるべ落とし」とはよく言ったものです。

いや、もうすぐ冬か・・・・・

 

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