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アノードを換えないと、高くつくんですわ!

皆さんにアノードの重要さをわかってほしいので、

あえてブログに書いていますが、

製造者を攻撃する意図は全くありませんので、

メーカー名は書いておりません、今回。

使い方の問題です、今回。

勘違いされないように、お願い申し上げます。

このエンジン、電気腐食が原因で軽いある症状を起こし、

エンジン内部に海水が浸入してしまいました。

オーナーが初期段階で私に相談してくれたので、

助かりそうですが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

F6

これ、エンジンブロックに入っていた防食亜鉛です・・・・

全然交換しないので、溶けてほとんど残っていません。

ある意味、自殺行為です。

このオーナー様は係留保管ですが、ほぼ毎回、

水道ホースをつないで水洗いはされていました。

使用後の塩分除去は大切ですが、

走行中に起こる電気腐食は、アノード(亜鉛)を交換しないと、

防ぐことが出来ないと、私は考えています。

結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

F7

バラバラバラ・・・・・・

F8

さらにバラバラ・・・ああ・・・クランクシャフトとメタルの間に水が・・・・

・・・都市伝説の類ですが、水没した船外機を修理するとき、

完全分解水分除去をせず、オイル交換で「うがい」だけで済ますと、

「寿命は3年だ」と、業者仲間では言ってます。

過去に、お客様が「頼むから『うがい』だけで安くすませて」と

どうしてもというので、

「どうなっても知りませんよ」と、3~4回オイル「うがい」交換で済ませた

水没機ありましたが・・・

ああ、過去形を使ってしまいました、お察しください。

F9

コネクティングロッドの大端部の内部も・・・

このまま長時間動いていたら、傷が付いてクランクシャフトが

焼きついたかも・・・

幸い、傷は付いていません。

助かりました。

F10

クランクシャフトをはずすと・・・・

水没機の修理の工賃は、非常に高いですが、

全部バラバラにして、細部まで水分を除去して、

再度組んでいきます。

とある資料では、このエンジンの水没時の

オーバーホール時間は、15時間と書いてあります。

ああっ、ぶっ続けでやっても、丸二日かかりっきりです。

F11

昼間は、いろいろな、うれしいご注文やお問合せのお電話や、

ありがたいご来店の対応などしておりますので、

いつも、私の修理がフルスロットルになるのは

夕方以降です。

昨日は、22:00に心が折れて、帰路に付きました。

オーナー様、「今週中に間に合うかな」と電話ありましたが、

ここまでバラバラになっているのは、想像できているのかな?

業務使用者さんがオーナーだったら、お店にもよりますが、

年式の古い船外機だったり、

今後のことを考えたり、休業中の未収入を考えると

新品をお勧めされる場合も多い症例かもしれません。

えっとオーナー様・・・あのう・・・今週中・・・・

絶対ムリですわ!

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